逆流性食道炎の治療をするならネキシウムがおすすめ

逆流性食道炎というのは、胃液や十二指腸液などが逆流して食道に炎症が起きる病気のことです。
胃液は食べたものを消化するために胃のなかから分泌され、pHが1~1.5と酸性度がとても高くなっています。
そのため、逆流性食道炎が起きるとひどい胸やけがしたり、みぞおちのあたりに強い痛みを感じるようになります。

このような症状を治療するために使われる薬の一つがネキシウムです。
ネキシウムに期待できる効果は、胃酸分泌を抑えることによって逆流性食道炎の症状を改善します。
胃酸分泌を抑える薬のなかにはいくつかの種類がありますが、ネキシウムはそのなかでもプロトンポンプ阻害薬と呼ばれる薬になります。

人が物を食べると、胃の側面にある壁細胞という細胞のプロトンポンプが活性化されます。
プロトンポンプというのは、光エネルギーなどを利用して水素イオン(プロトン)を輸送するタンパク質のことで、胃液が分泌されるさいにも使われます。
ネキシウムは、このプロトンポンプの働きを妨げることで胃酸分泌を抑制する薬になります。

プロトンポンプ阻害薬は過剰な胃酸分泌を防いでくれるため、胃粘膜の修復を助けたり、消化性潰瘍の症状を改善するという効果があります。
また、胃液が食道に逆流する量も減るので、逆流性食道炎が治るのを早めてくれます。
結果として胃粘膜や食道への負担が減るため、胃痛や胸やけなどの症状も良くなります。

ネキシウムの有効成分はエソメプラゾールで、1カプセル中にこの成分が10mgまたは20mg含まれています。
逆流性食道炎を治療する場合には、通常1日1回エソメプラゾールとして10mg~20mgを服用します。
使用できる期間は症状によって異なりますが、通常は8週間までの服用となっています。

ネキシウムの副作用は比較的少ないですが、主なものとして下痢や腹痛、腹部膨満などが起きることがあります。
肝臓の弱い人では肝機能異常が出ることもあります。
また、薬の飲み合わせにも注意が必要で、いくつかの薬といっしょに飲むことはできません。
すでに飲んでいる薬がある場合には、医師や薬剤師などによく相談するようにしましょう。

ガスター10とネキシウムは何が違う?

胃酸分泌を抑えて逆流性食道炎の症状を改善してくれる薬のなかには、ヒスタミンH2受容体拮抗薬と呼ばれるタイプの薬もあります。
これは、通常H2ブロッカーと呼ばれているもので、代表的な製品としてはガスター10などがあります。

人が食事をすると、脳の指令を受けて壁細胞が胃液を分泌することになるのですが、壁細胞のプロトンポンプを活性化させる物質にはいくつかの種類があります。
その一つがヒスタミンと呼ばれる物質です。
ヒスタミンが壁細胞にあるヒスタミン受容体に結合すると、プロトンポンプが活性化されて胃液が分泌されるのです。

ガスター10というのは、このヒスタミンが受容体に結合するのを妨げる薬になります。
壁細胞のヒスタミン受容体が阻害されれば、プロトンポンプが活性化されなくなるため、胃液の分泌を抑えることができるのです。
ガスター10は、逆流性食道炎のほか胃潰瘍や十二指腸潰瘍などの治療にも使われます。

ネキシウムとガスター10の違いは、プロトンポンプの働きそのものを妨げるか、プロトンポンプを活性化させる物質の働きを防ぐか、という点になります。
プロトンポンプを活性化させる物質には、ヒスタミンのほかにもアセチルコリンやガストリンがありますが、H2ブロッカーはこのうちヒスタミンにだけ作用する薬です。
そのため、胃酸分泌を抑える効果はプロトンポンプ阻害薬のほうが高いということになります。

プロトンポンプ阻害薬とH2ブロッカーは、通常症状によって使い分けられます。
H2ブロッカーには服用するさいの日数制限がないため、プロトンポンプ阻害薬よりも長い期間使用することができます。
また、プロトンポンプ阻害薬の服用は1日1回ですが、H2ブロッカーは1日2回の服用となっています。

ガスター10は、副作用も少ないことが知られています。
主な副作用としては、発疹や発赤などの皮膚症状や便秘、月経不順などです。
また、肝臓が良くない人では肝機能障害が出ることもあります。
飲み合わせに注意を要する薬も、ネキシウムと比べると少なくなっています。
ただし、高齢の人や腎臓が弱い人は副作用が強く出ることがあるため、慎重に使用しなくてはいけません。